【ウルトラセブン|第15話|ウルトラ警備隊(後編)】ウルトラセブン神戸ロケ地とは?

※YouTubeでしか語っていない部分があります

ウルトラセブン第14・15話「ウルトラ警備隊西へ」にて、撮影されたロケ地の、2022年現在の様子を、チビトラ警備隊関西支部に、撮影した映像をいただきました…

題して「チビトラの母西へ」という事で、55年を経て現在どのような様子になっているのか、実際の撮影スポットだけでなく、ロケ地周辺の様子などを動画にて紹介する試みです!バーチャルロケ地巡りをしていってね!

ロケ地の映像はYouTubeにて配信します!

 

その75 ウルトラの関西ロケとは?

そもそも、関西ロケが、なぜ行われたのか、いきさつを説明します。

ウルトラQからウルトラセブンまでの第1期ウルトラシリーズは、武田薬品の一社を番組スポンサーとする、タケダアワーと呼ばれる、日曜19:00〜19:30に放送されていました。

スポンサーである武田より、本社のある、関西を舞台にロケしてくれと依頼を受け、初代マン、セブンともに撮影がおこなわれました。

初代ウルトラマンでは、第26・27話「怪獣殿下」では、大阪城での古代怪獣「ゴモラ」との戦いが印象的であります。

さて、セブンでは、脚本家金城哲夫は現地取材で大阪方面に赴いて、じつは神戸港とポートタワーだけでなく、奈良の大仏と東大寺や、大阪・阪神工業地帯など…様々なシチュエーションを構想され、他にも新幹線、通天閣、蓬莱橋など関西を横断する、一大ロケ計画が当初はあったそうです。

最終的には、ご存知の通り、現在の神戸市を中心とした撮影になってくるわけですが…

ちなみに、某関西球団の応援歌で有名な「六甲山」にあると劇中の「六甲山防衛センター」は、架空の施設であり、外観は京都の国際会議場です。

しかし、ロケの許可が下りなかったことから、似たような建物として芦屋市役所が選ばれ、ウルトラ警備隊と土田博士の撮影は、役所の玄関で撮影が行われました。

物語の設定では、ウルトラ警備隊のポインター号は、富士山麓にある本部から、六甲山に直結するシークレットハイウェイルート9でビューンと高速トンネルを通って、早々と到着しております。

現実はというと…キャストは新幹線ひかりで往復しています。東海道新幹線は、ちょうどウルトラセブン放映開始日の3年前、1964年10月1日開通しました。とはいえ、現在東京新大阪間は最短2時間半で走る距離を、当時は4時間かかっていました。

さらには、コメント欄にも情報いただいたのですが、東名高速が開通したのは1968年なので、ポインター号を撮影のために東京から神戸まで運ぶのは、さらなる労力と時間がかかったにちがいありません。

 

その76 ウルトラコスプレ大会とは?

「ウルトラセブン西へ(後編)」の見どころとしては、張り込みをする隊員たちの衣装が、もはやコスプレ大会化している事です。

登山服姿のアマギは山の頂上から、パイプ煙草に船長服を着たソガは海から、真っ赤な服にサングラス姿のアンヌは市街地から、ダンは「007」のジェームズボンドを意識したスーツ姿で、神戸タワーの天辺から双眼鏡で周辺を捜索しています。

「隊長!神戸港に例のロボットが!」と知らせるソガが制服に着替えずに、わざわざ船長服で出てくるところに、思わず関西人はツッコミを入れたくなるのでは…?

ところで、一瞬でありますが、アンヌが真っ黒な車の運転席から、真っ赤な衣装で「異常なし!」と連絡する、いまでいうエモいカットがあります…。

数秒間の短いカットではありますが、この通信場所は通称「アンヌ坂」と呼ばれ、Google MAPでも位置情報が表示されている程の名所化しているのはご存知でしょうか?

 

アンヌ坂は、阪急電鉄「六甲駅」から5分もかからない、駅近なのです。ただし、「坂」ということもあって、けっこう急勾配な道を歩くことになります。

神戸大学の六甲キャンパスの近くということもあって、学生さんがよく歩いているのが見えます。

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その77 セブンが守り抜いた神戸ポートタワーが●●だった件!

さて、舞台は関西ロケのシンボルである、神戸ポートタワーへと移ります。

神戸ポートタワーの展望台にある双眼鏡から、辺りを見回していたモロボシダン…港を歩いているペダン星人を見つけます。タワーの階段を「ジュワッ」と勢いよく駆け降り、ペダン星人を追いかけます。

撮影が行われた神戸ポートタワー周辺には、現在でもUCCなどの倉庫が残っているものの、当時に比べて近くにホテルやショッピングモールなどの商業施設が多く建設されて、風景が変わっているのがみてわかります。

ところで、肝心の神戸ポートタワーなのですが…な、なんと…

 

その78 ウルトラ警備隊の移動スピードがもはや●速

さて、ロケ地をめぐっていくなかで、後編のストーリーにまつわる一つの謎について考察していきます…

ペダン星人は、モロボシダンとの約束を破って、地球への「侵略」を開始します。ペダン星のある第8銀河系からは、宇宙船団が地球に向かいはじめたと同時に、神戸港には、あらためてキングジョーが出現します。

ペダン星人来襲の一報を受け、一度は中止されたキングジョーの特殊合金を破壊するための研究が、六甲山防衛センターで再開しました。

しかし、ペダン星人の特殊合金の秘密を知っているドロシー博士は記憶を失い、防衛センターの土田博士は焦りをみせます…

キングジョーにタンカーごと海に沈められ、危うし我らのウルトラセブン…

奇跡的にドロシー博士は記憶を取り戻し、新型爆弾ライトンR30の開発がはじまります。弾薬は完成して、六甲山防衛センターから神戸港までキリヤマ隊長の手で大事に抱えられ、ポインター号で運ばれていきます。ウルトラ警備隊の手により、ライトンR30はキングジョーに撃ち込まれ、撃破に成功するわけですが…