Re【ウルトラセブン|第5話|消された時間】〜謎の必殺ポーズとは?〜

ねえねえ、ウルトラおやじさん…ウルトラセブンの必殺技といえば何を思い浮かべますか?

 

セブンの必殺技といえば…アイスラッガーにエメリウム光線に…ワイドショットと…なかなか選べないですな!

 

確かに、初代マンがスペシウム光線が代表的な技であったのに対して、セブンの技はエメリューム光線を筆頭に、技が豊富で、名前もよく知られていますね。ところで、セブンには有名な、みんな知っている謎の必殺ポーズはご存じですか?

 

ん?エメリウム光線じゃないんですか?

 

ウルトラおやじさん…エメリウム光線は、正しくはエメリューム光線らしいですよ…ということで、今回の第5話のリテイクでは、ビラ星人に放たれた、謎に有名となったセブンの必殺技から…マツコも知らないウルトラセブンのおもちゃの世界までを語ってまいります。

 

あらすじ

基地に超遠距離レーダーをセッティングするため、ユシマ博士が訪れる。

ところが、ユシマ博士はビラ星人に意識を乗っ取られてしまっていた。

モロボシダンは見抜くが、逆にスパイ容疑をかけられ牢屋に入れられる。

レーダーの破壊された隙をついてビラ星人の円盤群が地球に襲来!危うし!

その27 謎に有名な必殺ポーズ

ウルトラセブンといえば、この謎にみんなによく見たことある必殺ポーズがありますよね。

ビラ星人に対して使っていましたな。

 

図鑑などでは「ストップ光線」と呼ばれている技ですね。

 

よく、フィギュアでもポーズが再現されていますな。でも…正直、技としては地味ですよな。なぜ、このポーズは人気高いのですかな?

 

ウルトラセブンは少年マガジンにて、先行して放送内容が紹介されていました。特に、このストップ光線のポーズは、新番組「ウルトラセブン」として、マガジンの表紙を飾り、世の子供たちがはじめてみたセブンのポーズでした。

 

これを見れば、ウルトラマンのスペシウム光線のような、セブンの代表的な必殺技のように思いますな?

 

ところが、世の子供たちの予想を裏切り?放送開始して必殺ポーズは、なんと第5話まで登場せず、さらにビラ星人のトドメをさす大技でもない、なんともシュールな結果となってしまったのでした。

 

なんと、エメリウム光線とかアイスラッガーじゃなかったのですな?

 

だから、おやじさんエメリューム光線です。

 

………。

 

まあ、エメリューム光線もアイスラッガーも、写真を撮るポーズにはむいてはいませんね。

 

…ミエティさん、突然、エメリウム光線をなぜエメリューム光線とこだわりだしたんですか?

 

あ、それを聞きますか?

 

その28 論争!エメリウム光線か?エメリューム光線なのか?

現在、セブンの額から放たれるこの必殺光線を図鑑やゲームでは、「エメリウム光線」と表記されて、私自身も最近まで正直「エメリウム光線」と思っていました。

 

視聴者アンケートでも「エメリウム光線」が大多数でしたな。

 

中国人のファンの方からもTwitterのリプに「エメリウム光線」が当たり前だよと国際的な意見ももらったのですが…どうやら、もともとは「エメリューム光線」だったそうです

 

え?国際的にも「エメリウム光線」が浸透しているのに?

 

ウルトラセブンの脚本のト書きには、「エメリューム光線」という記述で書かれているのです。

とはいえ、セブンの劇中で「エメリューム光線」というセリフを隊員の誰かが口にすることはなかったので、結局、雑誌や図鑑を通して「エメリウム光線」が広く浸透してしまったのでは?と推察しています。

 

ということは、ブログやSNSで「エメリウム光線」を「エメリューム光線」と書いているかで、セブンのマニア度がわかるのですな?

 

※詳しくはYouTubeにて語っています!

 

まあ、そんな話をした後になんですが、エメリューム光線にはAタイプとBタイプがあるのはご存知ですね?

 

Aタイプは指をちょきまたは、二本指をとじておでこに当てて発射するポーズですね。

 

昔、幼稚園でウルトラじゃんけんとか言って、Aタイプのポーズをした微かな記憶があるくらい、一般的に知られるエメリューム光線のポーズですが、本編では後半から出てきて、回数も意外と少ない気がします…

 

光線の威力と太さもAタイプの方がなぜか強そうな気がしますな。

 

次にBタイプですが…どちらかというとこっちのポーズが多く見られますね。個人的には、こっちの方がスマートで好きです。

 

最近、とあるイベントでこの腕を前にしたポーズを「アイーン」とか言われて、散々にいじられていましたな。

 

ちなみに…第24話「北へ還れ」暴走したウインダムに腕組みしてビームを放ったポーズCタイプとしたり、ダリー戦にて額に手を当てて、手からビームを放ったのも同じエメリューム光線と分類するなど、いろいろと幅の広いバージョンをもつ光線技ですね。

 

次回は、アイスラッガーについて聞きたいですな。

 

その29 ダンはユシマ博士に何を言われたのか…?永遠の謎

ウルトラおやじさん、第5話を観ていて「あれ?」と思って前のシーンを見返したところなかったですか?

 

問題のシーンは…夜があけて、ホテルからユシマ博士を地球防衛軍基地まで車に乗せて、送迎するモロボシダン…

 

この時すでに免許があったとか…何度も話題にしたのでそこは、もういいでしょう。問題なのは、ダンの台詞です!

 

「この男、本当にユシマ博士なのだろうか。いや、間違いない。前に写真で見たことがある。しかし、なぜ、あんなことを言ったのだろうか。僕が宇宙人だということを知ってたのだろうか。まさか、そんなことはありえない。いずれにしても注意しなければ。」

 

はたしてユシマ博士から何を言われたのか、聞き逃したと思って、前の展開を何度、見返しても謎なのです。

 

「なぜ、あんなことを言ったのだろうか。」って何のこと?

ダンのセリフが意味不明になのは、次のようなシーンが丸々カットされてしまったからです。

 

ホテル・正面玄関(翌朝)

ポインター、走って来て止まる。

下車するダンとアンヌ。

ユシマ博士とフルハシ隊員が出てくる。

「(敬礼)お早うございます!」

「やあ、お早う!」

博士、ダンの顔をにらみつけるように見る。

ダンも博士の顔をジッとみる。

視線をそらす博士。

「博士、よくお休みになられまして?」

「まあね。でも、疲れていたせいか、夢ばかり見ていたらしい…」

「博士のようなすぐれた科学者ってどんな夢をごらんになるのかしら?」

「(苦笑)いやあ、ごくあたり前のつまらん夢ですよ。そうだ、昨夜は宇宙人の夢を見たな。地球防衛軍に一人だけ宇宙人が紛れ込んでいてね。そいつが僕の仕事を妨害するんだよ」

ダン、ギクッとなり、表情がかわる。

「フルハシ隊員、ボディーガードの職務怠慢よ!」

「冗、冗談じゃない!いくらウルトラ警備隊でも、博士の夢の中までは警備できないよ。(笑う)」

 

ダンは偽のユシマダイオードの取りつけで疑いをかけられる前から、ユシマ博士とバチバチの状態だったのですな。

 

どうやらカットされた理由は、なにも番組の尺に収まらなかった単純な理由だけでなく、特撮シーンに時間の尺が優先されたからみたいですね。なにせ、この回の監督は円谷英二の息子、円谷一監督ですしね。

 

その30 円谷英二に次ぐ天才円谷一とは?

円谷一って…名前からすると、円谷プロをつくったあの円谷英二監督の子供ですかな?

 

そうです。円谷英二の息子であり、円谷プロの2代目社長です。円谷プロの経営面だけでなく、Q、初代マンのメイン監督、そしてセブンでは第1話の監督をつとめた、円谷を代表する監督の1人です。とはいえ…セブンまで、TBSの社員だったのは驚きです。

 

なんと、サラリーマンをしながら監督をしていたの?

 

それも別スタジオで、二つのドラマを同時監督していたりもしていたそうです。

 

80の矢的猛なみの忙しさですな。

 

とはいえ、それまでゴジラなど映画館でしか観ることのできなかった、特撮ドラマを毎週テレビで観れるようにした、テレビ局社員としての円谷一の成果は偉大ですね。

 

ウルトラを超えて、日本のテレビの歴史に名が残る偉業を果たしたのが円谷一監督なんですな。

 

円谷プロとしても、ちょうど、会社が買えちゃうくらい高額だった、「オプチカルプリンター」という「合成」の編集をする専用機械をテレビ番組のために購入しちゃったところ、番組の企画がフジテレビで挫折してまっていたので、ありがたい話だったと思います。

 

あやうく倒産しかけていたのを、円谷一が、円谷と TBSと架け橋になって救ったのですな。

 

円谷一は監督としても、父英二に負けない実験的アイデアを積極的に取り入れていました。クール星人やビラ星人のように足のない操演とよばれる、巨大なマリオネットは円谷一の意見によるものではと言われています。

 

口のヒゲのような部分も細かく動くビラ星人の演技は細かいですな。

 

その31 幻の2名のウルトラ警備隊隊員?

 

おやじさんウルトラ警備隊は全員で何人いますか?

 

え?6人ですよね?

 

6人のウルトラ警備隊隊員全員がユシマ博士をホームで出迎えるシーン…

 

※詳しくはYouTubeにて語っています!

 

ドッペルゲンガー…もしくはビラ星人の手先かもしれませんね…これには出演者も誰かわからないと言っている…若干ホラーな話なのです

 

まーたですか…

 

セブンの画面に映っちゃった、ヤバい心霊的な映像はあと一枚あるのですが…それはずっと先にとっておきましょう。

 

その32 ウルトラセブンのおもちゃの世界

最後におまけの話なんですが、今日、冒頭で話したウルトラセブンのこの「ストップ光線」のポーズは、いまでもフィギュア化されて、ファンにはおなじみなのですが、放映開始された1967年10月には、ウルトラセブンのおもちゃ、お菓子や薬のパッケージなど関連商品があらゆるものが発売されていたそうです。

 

いまのジャンプの企業コラボ戦略みたいなものですかな?

 

ウルトラホークやポインター、マグマライザーのような超兵器は単体どころか、発射基地がセットで売られていたり…商品は豊富にありました。

 

最終回のオサム少年の秘密基地にあったウルトラホークには欲しいと思いましたな。

 

ただ、そこは昭和なので、こんな謎の色をしたポインター号とか、宇宙ステーションV3から飛び出すウルトラセブンとか…

 

愛嬌がありますな。昔は、単色とか本物とは違った色をしているのは当たり前でしたが…いまはガチャガチャでも、色がちゃんとしすぎて、すごいですな…

 

他にも、セブンが3輪車に乗っている…こんな謎に可愛いやつとか昭和ならではという事でしょうか?

 

…あれ?ソフビについては話をしないのですか?

 

ウルトラのソフビはね…奥が深すぎるので、またあらためて語ることにします。よかったら、過去動画の第23話にてマルサンの歴史について語っているのでよかったら見てください。

【ウルトラセブン|第23話|明日を捜せ】キリヤマ隊長俳優中山昭二とは?

キリヤマ隊長を演じる俳優中山昭二の生い立ちを語る物語…第1期ウルトラシリーズに大きく貢献した野長瀬三摩地監督とは?03(マルサン)倉庫の元ネタとなったウルトラマンのソフビの歴史を調べてみた。昭和のノスタルジーを感じる物語の裏話を語っていきます。

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ということで、第5話の過去動画でも、モロボシダンのセリフの謎や円谷一監督についてより詳しく語っているのでぜひあわせて見てください!

 

次回は、アイスラッガーのとんでもエピソードと謎…そしてペガッサ破壊の不条理ついて、深掘りしていこうかと思っておりますので、お楽しみに!