※YouTubeでしか語っていない部分があります



その24 セブンと仮面ライダーを殴った女優?
ゲストはゴドラ星人の人間体で女性に化けてダンからウルトラアイを奪う謎の女役、水上竜子氏
見事なまでにハマった役柄でその容姿から笑い声まで星人とリンクしてその妖艶な雰囲気が素晴らしい…つづく pic.twitter.com/PNIDZjEj1p
— ただっち(ウルトラセブン55周年) (@tadashi_1969) October 22, 2019
確かに、この第4話は謎にツッコミどころの多い作品となってしまいました。

人間体に化けたゴドラ星人、白いワンピに赤色のグローブとブーツに、ヘアースタイルとか、いまでいうエモい感じでオシャレですね?
ただし、モロボシダンを殴った時のバールはコントみたいにデカ過ぎますな…
ところで、人間体役を演じられた水上竜子さんは、仮面ライダーにも出演されていました。セブンに出る前には、じつは「東映」に所属していました。モロボシダンの次に、仮面ライダー本郷猛を殴り倒していました。
日本特撮界を二大ヒーローを殴り倒した、最強の女性ということですな…
不思議なのは、モロボシダンがカプセルに閉じ込められた後に、わざわざ、もう一度モロボシダンの目の前に現れることです。
フルハシに化けたゴドラ星人がすでに基地の原子炉に爆弾を仕掛けていたから…特に基地に忍び込む理由はないですな?わざわざ、ダンに脱出のチャンスを与えてしまっただけですな…
あと、すでに4話あたりで、地球防衛軍基地内部のセキュリティがガバガバ過ぎる問題が生じていますね?
他にも基地に爆破装置が仕掛けられるのは、第5話とかぶってしまっていますな。
その25 マヌケな宇宙遊泳シーンになった真相は?
~1967.10.22 マックス号応答せよ~
フハハハハハハ
宇宙の大海原をロープで遊泳!
私もやってみたかったのだ pic.twitter.com/PwUqNvU92c— musibaハヤタ (@musibahayata) October 21, 2022
いろいろと言いたい事があるかもしれませんが、この「マックス号応答せよ!」は、「シン・ウルトラマン」の樋口真嗣監督がリスペクトしているであろう、山田正弘さんという、ウルトラシリーズには、なくてはならない大物作家が書いた脚本なのです?

育てよカメしかり、カネゴンしかり、山田正弘脚本は、ノスタルジーがワーッとあふれて、タマらない気持ちになります(TωT)#ウルトラQ pic.twitter.com/5xfdbr5oJa
— 帰ってきたカズノコ (@UpstreamKazunz) July 5, 2021
山田正弘さんは、カネゴン、ペギラ、パゴス、ネロンガ、ガボラ、ゲスラ…と言ったウルトラシリーズで人気の怪獣たちの産みの親ともいえ、Q、初代マンで多くの作品を書いてきた脚本家です。セブンでは、

じつは、山田正弘は赤坂の旅館に1ヶ月缶詰になっても、一行も書けなかったという武勇伝を持つ、遅筆家であったと密かに言われています。セブンでは、企画スタート時に本作と「散歩する惑星」の2本担当を任されました。
ん?「散歩する惑星」は32話と後の作品ですな。よっぽど余裕がなかったのですかな?
今日はウルトラセブン第32話『散歩する惑星』放映50周年。
脚本家・虎見邦男が『ウルトラマン』製作開始時に執筆し遺作となった台本『マンダスの島』。これをベースに山田正弘が完成させるも製作見送りとなった『漂流する惑星』。さらに上原正三により本作として復活と、数奇な経緯をたどった作品。 pic.twitter.com/3dup4dvTlL— 浅井和康 (@kazz_asai) May 12, 2018
原因は不明ですが、2作とも山田の手で書き切れずに、連名の作家に引き継がれています。本作の場合は「豪華船蒸発」は…「地球壊滅計画」→「マックス号応答せよ」と2回金城哲夫によって書き直されています。
タイトルからも、内容が大きく変わっている事を察する事ができますな。
改訂前の台本では、セブンがちゃんと「気密服(宇宙服)」を持ってきています。最後には船が宇宙ステーションと衝突する寸前、取り残されたソガを助けるハラハラとした展開で完成度は高いです。しかし…

マックス号の物語を大きく狂わせた原因は…この「ウルトラアイを盗む美女」の存在かもしれません…山田から脚本を代わった金城哲夫により、書き足された事で物語は迷走してしまいました…
金城哲夫さんは、ウルトラセブンの企画者であり、メインライターでしたな。
セブンは初代マンと違って活動時間3分という弱点もなく、強過ぎるがゆえにか金城は、番組プロデューサーからダンが変身時にピンチとなるハラハラ展開を求められていました。
ダンがウルトラアイを盗まれる・紛失してピンチになるパターンはセブンの定番ですな。
ダンの透視能力とカプセル怪獣…、そしてウルトラアイがなくてセブンに変身できないというのは、ドラマを盛り上げる要素として、テレビ局側の意見でもあったのです。なので、金城は無理くりいれたのかもしれませんね。
それにしても、この顔半分出た状態での宇宙遊泳シーンを…円谷英二はなぜよしとしたのでしょうな…
ウルトラ警備隊の左胸にあるランプのようなものは、酸素ボタンであるのは、新聞記事にも紹介されている設定だったのですが…このヘルメットで宇宙遊泳はちょっと観ている側には思わずツッコミたくなりますね…
その26 みんな無事だったのね…?
「ウルトラセブン第4話マックス号応答せよ」を観た。
ゴドラ星人がマックス号を宇宙へ連れ去ってしまう回。
子供の頃は何とも思わなかったが大人になって見るとアンヌ隊員いいなぁ😍
人間大のセブンも見られた😊
何とロープで隊員を引っ張って救助するというアイディア...ここ宇宙空間だよ😅 pic.twitter.com/Q4SZth6d7a
— おかべさん (@goro_okabe) April 26, 2021
最後に、おやじさん、アンヌのラストのセリフに違和感を感じませんか?
ウルトラセブンにロープで引っ張られて、顔半分出している状態を見て、言えるセリフではないですな…
それもありますが、ゴドラ星人のセリフ言った覚えていますか?
「この船の乗組員たちはどうした?」
「抵抗したので宇宙の大海原に放り出してやったんだ」
あ…何事もなかったように終わっている…
そうなんです。タケナカ参謀、ソガ、フルハシの3人以外は、全滅しているんです…みんな無事ではない話なんですよ。
宇宙に放り出された防衛軍の隊員たちはその後どうなったんでしょう…
放置されたまま終わってしまいましたね…たとえ大きな犠牲が出ていても、仲間が助かれば一件落着的な…60年代の高度経済成長にあった価値観なのか…どこか、もやっとした部分がセブンの所々で出てくるんですよね。

過去動画では、ゴドラ星人との戦いで流れるウルトラセブンの歌NGバージョンなど、ここでは語っていない話もたくさんあるので、よかったら観てください。
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【ウルトラセブン|第4話|マックス号応答せよ】顔丸出しのヤバい宇宙遊泳の真相とは?
宇宙空間をウルトラセブンに、ロープで引っ張られるウルトラ警備隊員。この顎むき出しで宇宙遊泳するヤバいシーンは、これには子供でも違和感を感じてしまいます。なぜ、こんなヤバいカットになってしまったのか、制作の裏側で起きていた事を解説していきます。
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次回は、みんな見たことのあるけど疑問な…ウルトラセブンの謎の必殺ポーズと、ウルトラセブンのおもちゃの世界について、新しく掘り下げていきたいと思いますので…お楽しみに!